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今日から仕事は自称小説家にします。3

ビックリです!!なんとまだ続きを書いてました。 「距離をとって攻撃を続ける。増援が来る。それまでもたせろ!」 アルファリーダーは時期を待っていた。目標とまともに戦える装備ではない以上、不必要に戦闘を長引かせることは部隊の壊滅を意味する。事実、目前に迫っている相手は自分たちの攻撃をまるで意に介さないように近づいてきている。 人間の表情は、目と口であらわされる。そして、そいつの目と口も表情を表していた。 それは喜び。そいつは喜んでいた。狩るべき獲物を見つけた狩人の高揚感。捕食者の特権。 「アルファ―チームへ。被検体九号が状況を開始しました。指定のポイントまで退いてください」 待っていた通信が無線から流れる。と、同時に目標との間に衝撃とともに落下してきた物体があった。落下の衝撃で枯れ葉の吹き飛んだ地面は大きく窪んでいる。その中心でゆっくりと立ち上がる人影があった。 「被検体九号を確認。アルファチームこれより指定ポイントまで退却する」 アルファリーダーはそう通信すると、隊員に素早く指示を出した。そして、目標と向き合う被検体九号と呼ばれる男に声をかけた、 「あとは、頼む」  黒い小柄なシルエットがうなずくのを見て、アルファチームはその場を離れた。  アルファリーダーは思う。すでに数度あの男と作戦をともにしているが、いつ命を落とすかもわからない戦場いるには彼の外見はあまりにも華奢で若すぎる。しかし、自分たちの作戦には彼らのような存在が必要不可欠である。 作戦に参加しているものは、全て命令に沿って行動しているとはいえ、最終的に彼一人に委ねなければならないことに申し訳ないとい思うと同時に、力のない自分に歯がゆさを感じずにはいられなかった。  残された男と目標の間に冷たい空気が滞留している。男は目標の表情を見つめていた。それは遊戯を邪魔された子供のように不機嫌な表情に変っていた。 身の丈三メートルはあろうかという人型に青白い表皮をまとったそれには頭がなかった。厳密に言えば頭部から続く首にあたる部分が余りに太く胴体の一部に見えるのだ。目は確かに怒りの意志の存在を示し、威嚇するように大きく開いた口の中には板状の歯が幾重にも規則正しく並んでいる。手足は、丸太をそのままつけたのかというようにかなりの太さである。  対する男は身長一七〇センチメートルに届くか届かないかという、人間の男性ではやや小柄な体格と言える。先ほどまで戦闘していたアルファチームの屈強な体つきの隊員に比べるといささか心もとなく見える。しかし彼は、自らの身長の二倍はあろうかという相手を目の前にしてもひるんだ様子もなく静かにたたずんでいる。 そして空気が揺らいだ。 深紅のマフラーが大きくたなびく。先に動いた人型がその剛腕を振るったのだ。巻き込まれた木々がたやすくへし折れていく。 男はほんのわずか体を傾けるとその巨大な拳をやり過ごす。そして同時に大きく踏み込み目標の胸板に掌打を打ちこんだ。 巨体があおむけに倒れた。対物ライフルの一撃をものともせずに傷一つつかなかった胸板はその威力を物語るように大きく窪んでいる。男は舞い上がったマフラーが下りる前にそのまま前方に跳び、倒れた巨体に対して踵が落とした。しかし、人型は巨体に似合わぬ速度で起き上がると男の蹴りを交わし、怒りの咆哮をあげ再びその拳を振るった。 男は風を巻いてせまる巨大な拳に正対すると、右腕を抜き手に構える。引き絞られた矢が射られるようにその拳は放たれた。 おそらくは鋼鉄をもしのぐ頑強さを備えているであろうその拳は、中指と薬指の間からみるみる裂け、赤い筋繊維と白い骨を露わにしていった。肩口までざっくりと裂けた腕はもはや力をふるうことはあたわず、だらりと垂れさがり体液を垂れ流していた。月に照らされたその体液は霜の降りた森の大地に赤黒い染みを作っていく。それは、人と変わらない血の赤。  男は右腕を一振りし手についた血を払うと、そのまま人型の顔面をつかんだ。その手には先ほどまで彼の手を覆っていたグローブではなく、金属の輝きをもった白銀の外皮に変っていた。それはまるで自らの攻撃性を物語るかのように指先は鋭利に研ぎ澄まされ、手の甲や前腕には鋭い突起が現れ、腕自体が一つの武器と化しているようだった。  男の脳から発せられる強い感情のうねりが電流となって全身に張り巡らされた神経を駆け抜け、細胞の一つ一つにその欲求を果たせとかきたてる。  その感情は「殺意」  男がその手に力を込めていくと人型の顔に五つの紅いラインが引かれていく。抵抗すべく人型に残された左手が男の右手をつかもうとするが、それも男の左腕によってねじ伏せられた。 「なぜだぁ・・・・・・、なぜ俺がこんなぁ・・・・・・」  人型の裂けた口から言葉が発せられた。日本語だった。男の手によって眼はつぶされ口は裂けていたが、その表情には自らの身に起きた理不尽な仕打ちに対しての不満がかろうじて読み取れた。  男は右腕を人型の口に叩き込むとそのまま下顎を顎関節が外れるほどに開いていった。そしてそのまま外れた顎は、首、胸、腹、と一枚の布が垂れ下がるように引き裂かれていった。男はそのままわずかに筋繊維でつながっていた人型の顎をちぎりながらつぶやいた。 「そのまま理不尽に・・・・・・死ね!」  男の目に苛烈な意志の力がみなぎっていく。殺意の力が。  人型が叫びにもならない呼気を吐き出すと、むき出しになった胸の筋繊維がビクビクと動く。それに伴いあたり一面に人型の鮮血がまき散らされる。もはや、反撃する力もなく、痙攣したかのように震えながら立つことしかできない。  こひゅぅぅ、こひゅぅぅ。  男は鮮血に濡れながらすうと息を吸い込むと空中に跳び上がり血にまみれた白銀の腕を振り下ろした。 剣に形どられた男の腕は、人型の頭頂部から正中線をとおりその体を二つに分断した。人型は断末魔の叫びをあげることもかなわずに左右に分かれながら倒れて行った。 月光に照らされた男の足もとに広がる赤黒い血だまり。たたずむ男から赤黒い雫が滴りおちる。 ぴちゃ。 男は、戦闘服の襟元に仕込まれた小型無線機を操作すると何事もなかったかのように落ち着いた声で通信を始めた。 「被検体九号、目標を殲滅。状況を終了します」  無線からは若い女性の声が返ってきた。 「目標の殲滅を確認しました。お疲れ様でした。」 風が吹いた。深紅のマフラーがふわりと広がった。真冬の風でありながら湿気を帯びた生ぬるい風。血の臭いに包まれながら男は、自らの欲求を果たせたことに達成感を感じていた。そして今の自分はこの澱んだ死臭の中でしか願いを果たせないことを確認していた。 待機していたヘリコプターが近づいてくる。ローターにあおられた澱んだ風が男の体を吹き抜けると、もはや元のグローブに戻っている右腕から再び赤黒い雫が滴り落ちた。  ぴちゃ。 さてさて続きはどうなるのやら。どっかで見たとかパクリとかはNGでw それでは、あしたまにあ~な。
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